2020年12月22日

マンションの結露、放置しないで。

だんだん寒くなり、朝起きたら、窓に結露ができていてビックリなんてことありませんか?
気密性の高いマンションなら特によくある現象です。
ですが、このまま放置しているとカビ、シミ、さらにはダニ発生の原因にも。
今回はこの結露ができる原因と対策について、ご紹介していきたいと思います。

結露ができるメカニズム


結露は元をたどれば空気中の水蒸気
空気が含むことのできる水蒸気の量には上限(飽和水蒸気量)があり、暖かい空気に含まれていた水蒸気は、気温が低くなると水(水滴)に変わります。
マンション室内の気温の低下に伴って行き場がなくなった水蒸気は、温度の低いサッシやガラス、壁に触れて水滴に姿を変えます。
これが結露となります。

なぜマンションは結露ができやすいのか?


最近のマンションは高気密住宅となっており、気密性を高めて設計されています。
そのため、寒い冬は外気の冷たい空気を遮り、室内の暖かい空気を逃がさないため、快適に過ごすことができるのです。
ですが、気密性が高いがゆえに、換気をうまく行わないと室内の湿気が常に家の中にこもってしまい、それが原因で結露が生じたり、カビが発生するといった問題が起こるのです。

結露は放置すると危険

目に見えない「内部結露」で家の土台が老朽化

「内部結露」の怖さは、外からでは見えないところで結露が起こり、知らぬ間に家の土台や柱などを腐らせるという危険性があります。
そうなれば建物全体の強度が弱まり、地震などの大きな衝撃によって倒壊してしまう危険性も否めません。

目に見える「表面結露」はカビやダニの原因

「表面結露」が起こると、その周辺は常に湿度が高い状態になります。
十分な換気が行われない場合、この湿度の高さがカビやダニを発生させる原因になることがあります。
カビは壁紙やカーテンなどの内装の見栄えを悪くするだけではなく、その胞子によって健康にも影響を与えます。

結露を防止するには


室内の暖かい空気が冷たい窓に触れて発生する結露を防ぐために、窓を冷やさないようにしましょう。
それには以下のような方法があります。

二重窓にする

二重窓とは、外側の窓、内側の窓のように、二重になっている窓のことで、二重サッシとも呼ばれます。
二重窓にすることで、断熱効果が上がり、結露しにくくなります。ただし、普通の窓を二重窓にする場合は、リフォームが必要になります。

水蒸気の発生をおさえる

室内の湿度を上げない(水蒸気量を増やさない)ようにすることでも、結露を予防できます。

  • 冬場の暖房器具は、エアコン、ハロゲンヒーター、オイルヒーター、カーボンヒーターなどに
  • 浴槽にはフタをして、お風呂場のドアを閉める
  • 室内干しの際も換気と除湿を心がけて

換気をする

換気をして部屋の中の空気を動かすことで、室内の湿気を追い出し、結露を予防することができます。
「換気扇を24時間つけておくともったいない」という声もありますが、結露防止のためには、常に回しておくとよいでしょう。
押入れや、クローゼットなどの扉を開けて、空気を入れ換えるのもよい方法です。

結露が発生したときの対処法


こまめにふき取るが基本です。

雑巾やワイパーでの拭き取り

最も手軽にできるのは雑巾での拭き取りです。バケツを持って、雑巾を絞りながら拭きあげましょう。
水滴の量が多い場合は、結露取りワイパーを使いましょう。結露取りワイパーで水滴を取り除いたあと雑巾で仕上げぶきをすると、簡単にきれいにすることができます。

結露給水テープを貼る

結露した水滴が窓の下に溜まるのを防ぎたい場合は、結露吸水テープがオススメです。
窓の下部分にテープを貼っておけば下に落ちてきた水滴を吸収してくれるため、窓枠やに桟にカビが発生するのを防いでくれます。

新聞紙で代用する

吸水テープが無いという方は、新聞紙で代用することも出来ます。
夜に新聞紙を貼りつけて朝に剥がせば、使い捨てができるので便利です。
新聞紙で窓掃除をすると、インクの成分が油汚れを分解しワックスのようにコーティングをしてくれるので、結露を取った新聞紙でついでに窓ふきまでしてしまえば、一石二鳥ですね。

カビは洗剤で落とす

家庭用中性洗剤をしみこませたスポンジで拭きとりましょう。
手強ければ、市販のカビ取りクリーナーを使うといいでしょう。

まとめ


結露を放置すると、カーテンや家具、壁紙などのカビやシミの発生につながります。
清潔な環境で生活するためにも、今回紹介した結露対策の方法を参考に、冬を快適な季節にしてくださいね。